2/27 オリンピックが終わって [スポーツ]
あっという間に2週間が過ぎ、オリンピックが閉幕。日本は相変わらずの悪しきメダル至上主義で、今回金メダル1個に終わった責任が誰にあるのかという犯人捜しをしている。それに反応して謝ってしまう選手団長も選手団長だが、メダルがたくさん取れたからいいオリンピックだったのか、メダルが少ししか取れなかったからよくないオリンピックだったのかというと、必ずしもそうではないのではないか。
たしかに、メダルが存在することで、選手自身にとっては大きなインセンティブとなる。また、メダルが取れそうだったり、首尾よくメダルが取れたりすれば、その種目や選手を中継するテレビの視聴率が上がったりすることによる経済波及効果は大きい。
しかし、メダルというのは、あくまでも頑張った選手のうちよい結果を出した3名に対して与えられる名誉なのであり、それが取れなかったからといって、少なくとも対外的には、何ら恥じたり、罪悪感を感じたりすることはないはずである。メダル至上主義は、オリンピックの経済波及効果のおこぼれに預かりたい人たちが生み出している悪しき社会現象であり、自分たちの皮算用どおりに利益が得られなかったのを八つ当たりしているだけなのではないか。
ただ、国内においてスポーツを振興させるための投資は必要だろう。自ら体を動かすことは肉体的・精神的な健康維持に有効(間接的に医療費の国庫負担の削減に資する)であるし、ある種目の高いレベルの試合を観戦することは、その種目を自ら始める契機になったり、それ自体が余暇活動だったりするので、国の施策としてこれらのハードルを下げることは国益に資するものである。日本ではなぜか野球とサッカーだけが別格扱いで加重投資されているが、価値観も多様化してきているのだから、悪平等にならない範囲でその偏重を改め、他の種目にも一定の配慮をすべきである。まあ、行政が直営したり積極的に補助金を出したりする時代でもないので、民間のスポーツ投資に対して課税を減免する方法が現実的なのだろうか?それでオリンピックのメダルが将来くっついてくれば、めっけものである。
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