SSブログ

5/10 異端の大義 [本]

最近の新刊の小説は、上下巻に分かれている長編物が多いと思うのだが、気のせいだろうか。そんな小説の一つである楡周平の「異端の大義」を読んだ。とある同族経営の会社で働き、外様ながらエリートコースに乗っていた主人公が、ふとしたことで血族の一人である同期の不興を買い、困難なポストを次々と回され、辞職へ追い込まれるというストーリー。何か高杉良チックな話の展開である。何となく展開が予想できるため、ハラハラ感がなく、ダラダラと話が続く感じ。しかも、主人公がシカゴ大のMBAホルダーという設定なのだが、どうもMBAという学位が小説の中で過大に評価されおり、主人公の具体的な能力や特性の描写がないまま、それを武器に華麗に立ち回っている点が胡散臭く、残念ながら小説の中身を薄っぺらくしてしまっている。文庫ならまだ我慢できるが、ハードカバー2冊だとコストパフォーマンスが悪いと感じてしまった。良作も多い楡周平の中ではハズレの部類の作品だと思う。

異端の大義 (上)

異端の大義 (上)

  • 作者: 楡 周平
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 2006/03/16
  • メディア: 単行本


異端の大義 (下)

異端の大義 (下)

  • 作者: 楡 周平
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 2006/03/16
  • メディア: 単行本


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。