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12/6 なぜ、あの会社は儲かるのか? [本]

経営戦略論と会計学を融合させ、初学者に分かりやすく解説した本として、かなり売れているらしい。実際に読んでみると、実在する日本企業を例としてふんだんに用いながら、どのような戦略を採っているのか、そしてその結果、それが収益などにどのように反映されてくるのかということを説いている。個人的に特に面白いと感じたのは、ポイントサービスの話で航空会社と百貨店を比較している章。元々、ポイントサービスはリピーターを増やすための戦略として有効であるが、貯まったポイントが引き換えられる際、航空会社はほとんど何も損をしない(∵空席で飛行機を飛ばしても、空席に無料客を座らせて運ぶのもコストは一緒なので)ため、企業と客がwin-winの関係となり、ポイントサービスが制度として長続きする。一方で、百貨店のポイントサービスでポイントが何かの商品と引き換えられると、少なくともその商品の原価分を損することになるため、百貨店の収益を圧迫する要因となっている。普段何気なく貯めているポイントだが、それを使う際に企業に与えるインパクトの違いについて深く考えたことがなかっただけに、なるほどと感心してしまった。その他、帝国ホテルと東横インのビジネスモデルの比較、ドコモやキャノンが採用している有名な?「ジレット・モデル」の例など、なかなか楽しめる本である。

なぜ、あの会社は儲かるのか?

なぜ、あの会社は儲かるのか?

  • 作者: 山田 英夫, 山根 節
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本


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