1/19 真夜中のマーチ [本]
奥田英朗の本は、いずれも軽いタッチなので、そんなに難しく考えずに本を読みたい場合に重宝する。この「真夜中のマーチ」も例に漏れずタッチの軽い本で、主人公とその仲間の3人で違法カジノに集まる10億円を狙うというストーリー。10億円を盗むプロセスは、この小説の中ではいわば刺身のツマでしかなく、主人公を含む3人の心理描写、人間関係の描写に重点を置いており、それぞれの登場人物のコンプレックスや人間関係の進展を知るにつけ、犯罪小説にもかかわらず何だかホンワカとした気分にさせられる。読後感がなかなかよかったのが印象的だった。
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