2/13 MBOばやり [ニュース]
今週号の日経ビジネスに、昨年あたりから企業のMBOがブームになっており、その手続をめぐって訴訟が提起される事態が発生することを想定して、東京地裁が情報収集や欧米の事例研究を進めているという記事が掲載されていた。記事では、MBOをできるだけ安価で行うために、MBOを実施する前に、株主配当を減額したり、リストラ費用の計上にかこつけて赤字決算したりと逆・粉飾決算して戦略的に株価を押し下げるケースが発生することが懸念されているとしていたが、たしかに、MBOを前提とした場合、本来は株主利益を考えて株価を上げることを考えるべき経営陣が意識的・無意識的に株主本位でなくなるのは否めない。
では、どうやってそのような事態を回避するのかとなるとなかなか知恵がない。もちろん、制度的に規制をかけて罰則で担保するというのはあるのだろうが、それにも限界がある。あとは、MBOをする際に、公正中立な外部機関による監査を義務付けるくらいしかないのだろうが、結局は経営陣の良心に委ねざるを得ない部分が大きいように思う。
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