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4/2 クラッシュ [映画]

アカデミー賞作品「クラッシュ」を観に行った。根深い人種差別問題や銃社会、格差社会などアメリカの暗部と、人間が本来持っている良心とのジレンマによる苦しみを赤裸々に描いた作品で、この映画をアカデミー賞作品として選んだ選考委員の人たちの良識に敬意を覚える。この映画を観終わった後すぐに思ったのは「アメリカはやっぱり怖い国だなあ」ということである。この映画で描写されているように、アメリカには黒人だけでなく、アラブ人やアジア人やヒスパニックに対するものも含めて人種差別の問題がまだまだ色濃く残っているはずで、それが表面的には否定されていることからますます問題は根深い。この映画を観たアメリカ人の多くは、おそらく、日常的な光景を描いたドキュメンタリータッチの映画として受け取るのだと思うが、人種差別問題と縁遠い日本人にとっては刺激が強すぎる。ブッシュの右傾政策により、ますますこういう問題が激しくなっているはずで、この映画は、そういうアメリカ社会に対する警鐘を鳴らしている。「クラッシュ」というのはうまいネーミングである。


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