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7/24 美しい国へ [本]

次の社長(今でも副社長なのだが)になる可能性がかなり高くなった安倍さんが新書を出したので、読んでみた。文藝春秋から出すところがまず安倍さんらしい。本の中では、まず、自分の生い立ちを述べながら、どうして「保守主義」となったのかをかなり正直に書いている。そして北朝鮮や靖国の問題に触れながらナショナリズムについての考え方を述べ、日米関係、日中関係についての章が続くわけだが、このあたりはタカ派の面目躍如という感じで、誰からか刺されはしないかと思うくらいに厳しい言葉が並ぶ。この部分は忙しい合間を縫ってきっとご自身で書いているのだろうと確信できる。僕自身も多少右がかっていると思うので、特に対中政策、対北朝鮮政策のくだりはそれほど違和感なく読むことができたが、総理大臣の立場で同じ主張をすると軋轢を生む可能性があると感じた。

一方で、国内の問題として、年金、少子化、教育について詳論しているが、外交問題に比べるとどうも役人の作文をそのまま鵜呑みにして書いている印象があり(この部分はゴーストライターが誰かいるのか?)、方向性は正しいと思うものの、現状追認で具体的でなくインパクトが弱い。総理大臣になった暁には、対中攻撃はほどほどに、ぜひ国内問題の方にしっかり目を向けて取り組んでほしいもの。

美しい国へ

美しい国へ

  • 作者: 安倍 晋三
  • 出版社/メーカー: 文芸春秋
  • 発売日: 2006/07
  • メディア: 新書


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