8/14 仮説思考 [本]
結構売れているので気になる反面、何となく胡散臭そうで手を付けていなかった「仮説思考」をようやく読んだ。BCGの日本代表もされていた内田さんの著書である。本のメッセージは明快で、仕事は自分なりに最初に結論を推測し、その結論に向けてロジックを固め、そして検証すべきというもの。要は悉皆的に仕事をするよりも、一定の仮説に従って仕事をした方が効率的だし、その仮説が間違っていたとしても気付いた時点で別の仮説を立てればよく、また、その間違いから得る気づきもあるとのこと。自分の経験からもこの主張はよく理解できるものの、どうもケースに落とし込んで思考方法のすべてを論理的に説明しようとするあたりに若干無理があるのか、本の内容が全体としてフワフワしてしまっており、実践的でない。一般の人がこの本を読んで、おそらく仮説を立てて仕事をすることの重要性については理解するものの、じゃあ実際にどうやるの?という部分でこの本のとおりに考えることができないだろう。思考方法の哲学の勉強であれば、むしろ本の中で何回も引用されている将棋の羽生名人の「決断力」を読んだ方がだいぶためになると思う。安いし。
コメント 0