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12/13 下流喰い [本]

消費者金融問題に焦点を当てた新書である。消費者金融側のあこぎな商売のやり方、借り手である多重債務者側の悲劇の両面から、徹底的に消費者金融を糾弾している。取材がやや杜撰な点と、主張が一方的すぎる点が若干不満。消費者金融の問題というのは、貸し手側の問題なのか、借り手側の問題なのか、個人的にはずっと、金銭感覚がルーズな借り手側の責任が大きいと考えていたが、この本を読んで、貸し手側の過剰な宣伝と強引な追い貸しも問題といえば問題なのかなと考えを改めた。ただ、アイフルの事件のように借り手の無知につけ込んで利息をごまかしたり、違法な取り立てをするのは言語道断だが、消費者金融の存在自体まで否定するのは行きすぎではないかとも思う。イメージは悪くとも、消費者金融にも法の認容する範囲内において営業する自由はあるのであり、契約手続の適正化と契約内容の明確化さえしっかり行えば、それを利用するかしないかの判断と責任は借り手側にある。過度の規制は、それを監視監督する行政と、ヤミ金融の世界の肥大化を招くだけなのではないか。

下流喰い―消費者金融の実態

下流喰い―消費者金融の実態

  • 作者: 須田 慎一郎
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 新書


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