4/12 炎と氷 [本]
新堂冬樹の「炎と氷」を読んだ。他の新堂小説同様、人間の欲望のすさまじさがこれでもかと余すところなく綴られている。同郷で無二の親友だった闇金融業者2人がある融資案件を境に暴力団を巻き込んだシマ争いを繰り広げる話である。片方は、すぐに暴力に訴える熱しやすいタイプで、暴力にかけては業界でかなう人間がいないので「炎」、他方は、知力に訴える冷静なタイプで、頭の切れと冷酷さでは業界でかなう人間がいないので「氷」と呼ばれている。闇金融の実態も勉強でき、それなりに面白い。しかし、不必要なのではないかと思われるほどものすごく表現が下品なので、それを許容できる勇気?がないと途中でイヤになるかもしれない。
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