8/25 冥王星の悲劇 [ニュース]
先週来、世間を騒がせていた惑星の定義騒動が決着し、惑星とは、
(1)太陽を周回する
(2)自らの重力で球状となる
(3)軌道周辺で圧倒的に支配的な天体
の3つの要件をすべて満たすものであるということになった。この結果、冥王星は3つ目の要件を満たさない(海王星と軌道が重なっており、海王星が圧倒的に支配的な天体であるため)ということで、惑星ではなくなり、矮惑星に降格となった。別に冥王星が消滅するわけではなく、極論すれば学界の言葉遊びの世界に過ぎないのだが、かなり大騒動となってしまっている。予想どおり、日本国内で一番反響が大きいのは教育界で、もう刷り始めてしまっているところもある来年の教科書の記述をどうするのかという問題、各地の科学館の展示をどうするのか問題などがさっそく発生しているようだ。ニュースが夏枯れの時期ということもあったのだろうが、やはり宇宙というロマンと神秘性のあるテーマだったこと、しかも身近な太陽系の天体の学問上の位置づけが変わるということがこれだけの大騒動を呼び起こしたのではないか。夏休みの宿題も追い込みの時期であり、きっとここしばらくは科学館、プラネタリウムなどはホクホクだろう。
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