8/26 フェイク [本]
楡周平の「フェイク」を読んだ。うだつの上がらない銀座のクラブのウェイターが主人公で、大金を落としていく客を数人つないでいるカリスマホステスと知り合ったり、友人がサラ金地獄に陥ってそれを助けたりするうちに大変な事件に巻き込まれていくというストーリー。全体を通じて「虚像」「虚栄」といった言葉で表される世界を描写しており、後から考えると「フェイク」という題名もよく考えたなという感じ。まあ作者独特のスピード感があるので読んでいて飽きないのだが、どうもストーリーラインが安直で平板な印象は否めない。一連の楡小説の中では中の下か。
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